工学倫理(Engineering Ethics)  (FED-10430J1)

担当教員 山田健二
対象学年・開講時期 学部2年次 前期
科目区分 / 単位数 / 受講人数制限 講義 必修 / 2単位 / なし
キーワード 技術者の責任
授業の概要・達成目標 授業の概要
工学技術者は専門知識・技能のみならず、人間的卓越性もまた社会的に期待されている。工学技術は社会を支え、また維持する強力な道具であるがゆえに、誤った使用によっては社会に深刻なダメージを与えかねないものであるからである。工学技術者のこの社会的責任を理解するために、現実の失敗事例を詳細にとりあげ、いかなる技術的・人的要因で失敗に至ったのか、失敗を食い止めるどのような局面がありえたのかを分析していく。そのことを通じて、工学技術者の社会的責任を、単なる知識としてではなく、一人称的視点から深く理解することを目指す。
授業の到達目標及びテーマ
・工学技術者の社会的責任を理解できる
・工学的また経営的失敗事例を、技術的要因、人的要因から分析できる
・研究における倫理問題を理解できる
・望ましい工学者・技術者像を描くことができる
授業内容 第1回:序論:なぜ技術者に工学倫理が求められるか
第2回:技術者の社会的責任:シティ・コープビル改修工事
第3回:技術者の決断の重要性:チャレンジャー号の打ち上げ失敗
第4回:組織的要因:ボパール化学工場事故
第5回:組織的要因:雪印食中毒事故
第6回:組織的要因:三菱自動車クレーム隠し事件
第7回:組織的要因:JR西日本脱線事故
第8回:内部告発
第9回:製造物責任
第10回:公害事件における技術者(水俣病など)
第11回:研究における倫理問題、研究不正(1)STAP細胞捏造事件
第12回:研究における倫理問題、研究不正(2)旧石器捏造事件、ヒトES細胞捏造事件
第13回:研究における倫理問題、研究不正(3)超伝導捏造事件
第14回:成功イメージの重要性:アポロ13号帰還
第15回:総括
授業形式・形態及び授業方法 講義
教材・教科書 レジメ配布
参考文献 授業中に提示する
成績評価方法及び評価基準 各回の小レポート60%、学期末の期末レポート40%で評価し、全体の60%以上の得点で合格とする。ただし期末レポートの提出は必須。
必要な授業外学修 各回の予告された授業テーマについて、十分に下調べをしたうえで参加すること。また授業後の課題には、授業内容を十分確認して取り組むこと
履修上の注意 無断での途中入退出は禁止
関連科目 (発展科目) 科学技術と人間
実務家教員担当 ×
学習・教育目標との関連 基礎教育 1-C
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